糸川英夫博士内之浦宇宙空間観測所 「ロケット博士」「宇宙開発の父」とも呼ばれる糸川英夫博士(1912〜99)の生誕100年を記念し、探査機「はやぶさ」を打ち上げた発射場がある鹿児島県肝付(きもつき)町で、博士の銅像が建立される。博士ゆかりの地は各地にあるが、銅像が建つのは初めてだ。 糸川博士は東京大学教授だった60年、全国行脚の末に肝付町内之浦を訪れた。目の前に広がる山並みや太平洋を眺めながらロケット発射場の建設地に選び、現在の内之浦宇宙空間観測所が62年に開設された。 生誕100年の今年は、観測所開設50年でもあり、実行委員会が銅像建立を企画した。高さ約170センチの等身大の像を観測所に建てる検討をしている。費用は1700万円。関連行事などを含めると2600万円かかるため、全国のファンに協賛金の寄付を募ることにした。 寄付者全員の名前を銅像に刻む。子どもたちも参加できるように協賛
北朝鮮「衛星」、見極めポイントはロケット3段目2012年4月11日22時59分 軌道投入か、弾道ミサイル試験か――。北朝鮮が予告した「人工衛星打ち上げ」の目的を判断する材料として、研究者は3段ロケットの3段目の切り離しをポイントに挙げる。 北朝鮮の予告通りなら、打ち上げて1段目、2段目を切り離した後、3段目から人工衛星が分離される。3段目はその後、地球を周回しながらゆっくりと落下し、大部分は大気による加熱で燃える。地上に到達したとしても2段目の落下地点の近くには落ちない。 だが、もし、3段目が2段目の近くに落ちたことが確認できれば、より低い弾道ミサイルの軌道だった可能性が高まる。宇宙航空研究開発機構国際部の辻野照久さんは「3段目の成否は、ミサイル実験だけを狙ったものか、衛星を打ち上げる技術力を本気で示そうとしたのかを推測する材料になる」と説明する。 人工衛星を覆う「フェアリング」と呼ばれる
ミサイルに備えJアラート試験放送 那覇市など作動失敗2012年4月5日12時54分 石垣港に陸揚げされ、市街地を走るPAC3を載せた自衛隊の車両=5日午前9時28分、沖縄県石垣市、上田潤撮影 Jアラートの受信テストを見守る沖縄県石垣市役所の職員ら=5日午前11時、上田潤撮影 北朝鮮の長距離弾道ミサイル発射に対応するため、政府は5日、沖縄県内の26市町村を対象に、ミサイルが発射されたことを即時に住民へ伝える全国瞬時警報システム「Jアラート」の試験放送をおこなった。人工衛星などを通じて送られた音声が防災無線で街へ流れた。だが那覇市や浦添市などでは作動に失敗。混乱も見られた。 2007年から津波警報などの送信に使われてきたJアラートを、弾道ミサイルの発射情報に使うのは今回が初めて。 人工衛星などからの信号で各市町村の防災無線が自動的に起動され、政府が情報を入手してから遅くとも数十秒で同じメッセー
印刷 メール 金環日食の観測グッズを高校生が制作 金環日食に備え、太陽を観測できるカードをつくる天文部員ら=三田市の県立三田祥雲館高校 日本の太平洋側で金環日食が観測できる5月21日を控え、兵庫県立三田祥雲館高校(三田市)の天文部が観測用のグッズづくりに取り組んでいる。5月初旬に全校生徒に配り、日食のデータを提供してもらって、記録をまとめる。 取り組んでいるのは天文部長の谷河澪(みお)さんら新2年生の5人。太陽の観測では、下敷きなどを使って透かして見ても目を痛めることがある。そのため、顧問の谷川智康教諭の指導で、動物の絵などを描いた名刺大の厚紙に、太陽光がまぶしくないようにするフィルターを貼り付けた。 これを約1千個つくる予定で、全校集会で生徒に配り、安全に見る注意点などを説明する。谷川教諭によると、観測地点で日食の形が違うため、参加者に観測結果をデザインにして提出してもらい、日食観測記録
印刷 杞憂(きゆう)は杞憂ではなかったらしい――。天が落ちてくると古代中国の人が無用の心配をしたことを思い起こさせる異変が起きていることが、米航空宇宙局(NASA)の地球観測衛星テラの観測でわかった。落ちているのは雲だが、地球温暖化を減速させる効果があるかもしれないといい、そんなに悪い話でもなさそうだ。 ニュージーランド・オークランド大のチームが、テラの観測データから雲の高さの平均を計算したところ、2000年から10年間で約1%に相当する30〜40メートルの低下が判明した。チームは「原因はわからないが、何か重要なことが起きていることを示しているのかもしれない」という。 雲が下がると、地球から宇宙空間に対して熱が逃げやすくなる。今回見つかった現象は、地球温暖化の進行に歯止めをかける「負のフィードバック」機構の可能性もあり、チームは20年ごろまで続くテラの観測を注意深く分析することにして
印刷 宇宙航空研究開発機構は28日、国際宇宙ステーションの日本実験棟「きぼう」で、実験用標本を保管する冷凍冷蔵庫が約1時間停止した、と発表した。冷却水を循環させるポンプの電源装置が過電流で止まったため。応急措置でしのいでおり、人の毛やキュウリの種の標本や実験への影響はないというが、7月に打ち上げ予定の補給機「こうのとり」にポンプを載せて送ることになる可能性もある。 購読されている方は、以下のような関連記事も読めます。申し込みはこちら「こうのとり」7月打ち上げカニ殻の分解酵素、宇宙で実験へ 福井県立大関連記事星出さん、7月にソユーズでISSへ NASA発表(3/21)ロケットそろり 夏に打ち上げ、H2B3号到着 鹿児島(3/17)H2Bロケット3号機公開 打ち上げ成功なら民間移管(3/8)宇宙飛行士・古川さんが報告 3月21日、徳島大で(2/26)JAXA的川さん新館長に 横浜・こども宇宙
印刷 関連トピックスフェイスブックコンビニで販売されている「いとかわカレー」 宇宙航空研究開発機構(JAXA)のキャンパスがある神奈川県相模原市中央区の居酒屋が開発した「いとかわカレー」がコンビニデビューした。4月4日まで、関東1都6県のサークルKサンクス各店(2月末現在で1371店)で販売される。 カレーは、JR淵野辺駅前の商店街にある居酒屋「梵蔵(ぼんくら)」で昨年12月からランチタイムに提供している。相模原市がサークルKサンクスと連携。小惑星イトカワの形にしたライス、チキンカレーで表現した宇宙空間などを再現し、398円で販売している。 パッケージには公開中の映画「おかえり、はやぶさ」(松竹)のPRや、市のフェイスブックページにつながるQRコードも印刷。市の担当者は「カレーを味わうと共に、市の魅力に触れてほしい」と話している。
印刷 関連トピックス北朝鮮金正日バラク・オバマ 北朝鮮外務省報道官は27日、来月に予告している人工衛星の打ち上げに、米航空宇宙局(NASA)の専門家を招待していることを明らかにした。また、オバマ米大統領が韓国での講演で北朝鮮への敵意はないとした発言に関連し、「本心なら、我々も他国と同様に衛星打ち上げの権利があることを認める勇気を持つべきだ」と述べた。 朝鮮中央通信が伝えた。報道官は「金日成(キム・イルソン)主席の誕生100周年に際して実用衛星を打ち上げるのは金正日(キム・ジョンイル)総書記の遺訓であり、久しい前から計画されていた」として、金総書記が昨年末に亡くなる前からの計画であったことを認めた。また、「主権国家の合法的権利である平和的な衛星打ち上げを絶対に放棄しない」と強調した。 NASA側が招待に応じることはないとみられる。(ソウル=箱田哲也) 購読されている方は、以下のような関
いつも朝日新聞デジタルをご利用いただきましてありがとうございます。 朝日新聞デジタルでは、以下のページについて配信を終了させていただきます。 配信終了後は、これまでに配信した記事もご覧いただくことができなくなります。 【配信を終了するページ】 ■ロイターニュース 2023年2月26日(日)配信終了 ・経済 https://www.asahi.com/business/reuters/ ・国際 https://www.asahi.com/international/reuters/ ・芸能 https://www.asahi.com/culture/reuters/ ・マーケット・サマリー(東京、NY、欧州) https://www.asahi.com/business/stock/market-summary/ ■東洋経済兜町特捜班 2023年3月26日(日)配信終了 https://ww
今夏打ち上げ予定のH2Bロケット3号機の本体が16日朝、鹿児島県南種子町の島間港に到着した。17日未明に種子島宇宙センターに運ばれる。 打ち上げでは、国際宇宙ステーションに向けて物資を運ぶ無人補給機「こうのとり」3号機を搭載する。
印刷印刷用画面を開くURLをメールで送るtwitterにこのエントリを追加 mixiチェックこのエントリーをはてなブックマークに追加関連トピックスNEC NECは、年内にも打ち上げる小型人工衛星「ASNARO(あすなろ)」の基幹系機器(衛星バス)を搭載した次期小型衛星を開発し、ベトナムに売り込む。政府の政府開発援助(ODA)による衛星プロジェクトの一環で、「あすなろ」のシリーズ化により製造コストを従来の約10分の1にあたる数十億円に削減し、製造期間も同約半分の1年半―2年程度に短縮化する。2013年春をめどに次期小型衛星の受注獲得を目指す。 NECがベトナムからの受注を目指す小型衛星は、「あすなろ」の技術を踏襲。重さは400キログラム、地上分解能50センチメートル未満の光学センサーを搭載しているあすなろと比べ性能向上を計画している。 搭載する標準衛星バス「NEXTER(ネクスター)」
豪州ではやぶさのカプセルを回収した中村智樹教授(右から2人目)=本人提供中村智樹教授が一時、「イシノマキ」と名付けたイトカワの微粒子=電子顕微鏡で撮影、本人提供 イシノマキ、オナガワ、ケセンヌマ――。宇宙を7年間飛行し、苦難を乗り越えて一昨年、地球に帰還した探査機「はやぶさ」が持ち帰った小惑星の微粒子に、一時期、東日本大震災の被災地の地名が付けられていた。「分かりにくい」と海外から指摘があり論文になる直前に差し替えたため、幻の名前となった。 分析の責任者だった東北大の中村智樹教授(惑星科学)が、15日に仙台市で開かれるシンポジウムで明らかにする。 中村教授は、小惑星イトカワの岩石サンプルの分析を担当。豪州で回収され、神奈川県相模原市の宇宙機構に運ばれたカプセルを開封した。カプセルからは多数の微粒子が見つかった。 中村教授は米航空宇宙局(NASA)で講演をしていたとき、大震災が発生。
すい星などの推定落下地点 6500万年前に小惑星の衝突がチリを舞い上げ、気候変動をもたらし、恐竜が絶滅したことは定説になっているが、日本では縄文時代に当たる1万2900年前にも、同様な彗星(すいせい)などの空中爆発か衝突が北米であったらしいことがわかった。この時期には、急速な寒冷化や人口減少が起きており、人類はすでに破滅的な天体衝突を経験していたことになる。 米科学アカデミー紀要(電子版)にメキシコや米国などの研究チームが発表する論文によると、チームはメキシコ中部のクイツェオ湖にある1万2900年前の地層を分析。通常は見られない、急激な加熱と冷却によりできたダイヤモンドの微粒子などが含まれていたことから、山火事や火山噴火ではなく彗星などの空中爆発や地上への衝突が起きたと結論づけた。 1万2900年前は、ヤンガー・ドリアス期と呼ばれる寒冷期が始まったころ。気温低下が続き、北米では人口が
Q 宇宙ビジネスって、私たちの生活とはあまり関係ないように感じるけど。 A とんでもない。天気予報に気象衛星の情報が使われているのは知っているよね。テレビのBS放送や携帯電話に組み込まれている全地球測位システム(GPS)機能も、人工衛星からの電波を受信している。日本航空宇宙工業会によると、2009年の国内の宇宙産業の規模は約7兆8千億円。これはコンビニエンスストアやホテルの市場規模とほぼ同じだ。 Q そんなに! A 衛星やロケットの製造などの市場規模は2700億円程度だけど、関連産業が幅広い。衛星を利用したテレビ放送や通信事業が約7500億円。チューナーやカーナビなど、関連機器を作る事業が約2兆2千億円。中でも大きいのが衛星の情報を活用する事業で、4兆円規模とみられているんだ。 Q 情報を活用する事業って、具体的には? A 衛星画像を使った気象情報は、漁業や海運業に欠かせない。海
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