3年前の原発事故のあと、原子力の推進から中立的な組織への見直しが進められている国の原子力委員会に新しい委員長が就任しましたが、「政府の方針に従い、日本の再構築に原子力が貢献できるよう考えていきたい」と述べ、中立的な運営に疑問を残しました。 新たに原子力委員長に就任したのは、原子力工学が専門で早稲田大学理工学術院特任教授の岡芳明氏(67)で、8日、就任の記者会見を開きました。 原子力委員会は、原発事故のあとのおととし、国の原子力政策の基本方針「原子力政策大綱」を作る過程で、電力会社や経済産業省など推進側だけを集めた秘密会議を開き、強い批判を受けました。 こうした問題を背景に、原子力委員会は、原子力の推進から中立的で課題解決に絞って取り組む組織への見直しが進められています。岡委員長は会見で、「今後取り組む、高レベル放射性廃棄物の問題やプルトニウムの利用についてはいろんな意見があることを承知して