1月13日の台湾総統選は与党民進党の頼清徳・蕭美琴ペアが勝利したものの、第一党の座を国民党に明け渡し立法院(国会)は「ねじれ」状態となった。 だが、3人の候補者はいずれも台湾アイデンティティを持つ台湾人候補で、争点に「一つの中国」は持ち出されず、台湾の独立を守る「民主主義」に希望が見えた。 今後、中国はねじれ状態につけ込むなど、あの手この手で恫喝を強化してきそうだ。日本を含むアジア太平洋民主主義国家は、中国を牽制し台湾への協力を進める必要がある。 (福島 香織:ジャーナリスト) 世界が注目した台湾総統選挙は1月13日無事に終わり、与党民進党の頼清徳候補が次期総統として当選した。だがその勝利は圧勝というよりも、逃げ切り型の小さな勝利であり、同日の立法院(国会)選挙の結果、与党民進党は大幅に議席を減らし113議席中51議席しか取れず、第一党は52議席を獲得した国民党に譲ってしまった。 恐るべき