前回、ネイピア数 の話をしたので、今度は の話をしよう。 の定義はこうだった。 で、ここにひとつマイナスをつけると が現れる。 一瞬「えっ?」って思うかもしれない。マイナスを付けただけで、逆数になってしまうのだから、ちょっと不思議な感じがする。 が、少し計算してみるとたしかに になることがわかる。式 (2) の左辺を変形していこう。 最後に式 (1) を代入すると、 となる。たしかに一致した。 この という数だが、いろんなところで登場する数らしい。 たとえば、こんな確率の話がある。 から までの数字が書かれたカードの組が2つあって、一方の組を A さんが、もう1方の組を B さんが持っているとする。二人がそれぞれ から までのカードに対して、適当に順番を決めて、一斉に並べたとしよう。このとき、同じ順番に同じ数字のカードが1組も並ばない確率を考える。これを とする。 この の極限が に一致す