ことし88歳を迎えた関千枝子さん、旧姓・富永さんは、75年前のことを思い出しながら、ゆっくりと話しました。 あの日の朝、富永さんを自宅まで迎えに来てくれた同級生の声を思い出すたび、「すみません」と思うのだそうです。 「富永さん」 8月6日も、仲よしの同級生、為数美智子さんの声が家の外から聞こえました。 当時は、戦時中で、女性も子どもたちもがれきの片づけなどをするために働かなければならず、この日も、その「勤労奉仕」の日でした。 でも、富永さんは前日に食べ過ぎた果物のせいか、おなかを壊して寝込んでいました。 学校を休めば、非国民と言われる時代。休みたくありませんでしたが、母親から休むように言われ、しかたなく横になっていました。 美智子さんは母親からそのことを伝えられると「先生に言っておきます」と言って、1人で学校に向かってしまいました。 それからほどなくたった時でした。 一瞬の閃光と強烈な爆発