2012/11/159:0 復興予算に見る被災者主権 津久井進 ■霞ヶ関の論理 政府は、2011年7月29日、「東日本大震災からの復興の基本方針」を策定しました。そして「集中復興期間」と位置づけられる当初5年間に要する復興予算を約19兆円と見積もり、同年度1次ないし3次補正予算と2012年度当初予算で計18兆円を計上しました。いまこの復興予算の多くが、被災地の復興との関係が疑われるような事業に便乗的に支出されることが問題となっています。いわゆる復興予算の流用問題です。 ちなみに「流用」というと、霞ヶ関は「流用ではない。ちゃんと法律にのっとっている」というので、「転用ですか」と聞くと、「いや、転用でもない」とおっしゃる。というわけで、「便乗ですね」というのがいまのところの私の落としどころです(笑)霞ヶ関には、その法律が悪法であろうが多くの不備が見られようが、法律にのっとっていればよいという独