週末の銀座や浅草を歩くと外国人が増えたことを実感する。大きな紙袋を抱えた親子連れ、ウィンドウを覗き込むカップル、はしゃいで写真撮影に興じる姿は微笑ましい。われわれの目には見慣れた街並みが、外国人には魅力的に映っているのだとしたらそれは嬉しい気がする。昨年の訪日外国人数は3000万人を突破したという。しかしこれは旅行などで一時的に日本に滞在する外国人のことで、就労のために日本に渡航する外国人のことではない。就労目的で来日する外国人材は、労働者であると同時に日本での生活者となる。われわれと生活圏を共にする人々となる。 外国人材を労働力として受け入れるとき、一般的にその人材が高度であるか否かにより受け入れ方は大きく異なる。おおまかに言えば、受け入れる人材が高度である場合はできるだけ優遇し、そうでない場合は注意深く抑制的な政策をとる。これは、高度な人材であればできるだけ長くいて欲しいが、そうでない