敬愛するピアニスト舘野泉さんから「左手のピアニストになってしまいました」という知らせを受け、それに続いて「左手のためのピアノ曲を書いて下さいませんか」という委嘱が届いたのは2004年春だった。 舘野さんは、私がクラシックを聴き始めた高校生の頃(ということは30年以上昔の話になるのだが)、生まれて初めて行った〈演奏家のリサイタル〉のピアニストでもある。 その頃シベリウスに信奉して作曲家を志していた私としては、コンサートと言ったらほとんどオーケストラか現代音楽関係ばかり。唯一の例外として、北欧フィンランドで研鑽を積んだ若きピアニストで現代音楽(メシアンなど)も弾く氏の存在に惹かれ、高校の生協でチケットを入手し出かけたわけなのだ。 (実は、舘野さんは私と同じ慶應義塾高校の先輩後輩だったのだが、そのことを知って吃驚するのはずっと後の話になる…) 上野の文化会館で開かれたそのコンサートのことは、今で
先日、大好きなピアニストFさんから伺った話。 『昔の先生というのは、たいへん威厳があって怖かった。先生のお宅へレッスンに伺い、まず弾く。弾き終えても、先生は何もおっしゃらない。1分待っても、3分待っても、5分待っても、10分待っても、何もおっしゃらない。じーっと何かを考えていらっしゃる。せめて咳払いだけでも、と思っても、それすらない。何故先生は何もおっしゃらないのだろう。何を考えていらっしゃるのだろう。いったい何がいけなかったんだろう、と必死で考える。沈黙に耐えながら、考えて考えて考えると、(あっ、そうか!先生のおっしゃりたいことはこれなのか!)と閃く瞬間が訪れる。そういうレッスンだった。 試験の前なども、先生が静かに、「試験はいつ?そう、来週。……もうちょっとなんとかならないかしらね」、とおっしゃる。「はいっ!わかりました。なんとかします」、と答えて、なんとかする。だから、自分で考えるこ
実はこう見えても?子供の頃、ピアノ教室に通っていました。大学生の頃に一時期練習を再開したこともあったのですが、社会人になってからは弾いていません。しかし電子ピアノはあり、ヘッドホンをつければ夜中でも練習できるので、子供と一緒にピアノ教室に通うのもいいかなぁと思い始めています。 で、本題なのですが、今日の日経産業新聞に「楽器の演奏にチャレンジしたいと考える人は7割以上」というアンケート結果が掲載されていました: ネット1000人調査 楽器の演奏 挑戦してみたい? 意欲ある人 7割超に -- 鍵盤楽器69%、女性に人気(日経産業新聞2006年2月20日) この記事によると、「今後、楽器の演奏をしたいですか?」という問いに対して、「ぜひ演奏したい」「できれば演奏したい」と答えた回答者は全体で71.5%だったとのこと(男性は67.6%、女性は75.4%)。ちなみに「今後、演奏したい楽器は何ですか?
アンスネス / ホライズン(HORIZONS) トップ・ピアニスト、アンスネスのヴァラエティに富んだ小品名曲アルバム。様々な作曲家の多彩なキャラクターからなる22曲、アンスネス自身がリサイタルのアンコールとして取り上げてきた曲で、彼のキャリアのキーとなりまた名ピアニストへのトリビュートとなる作品、さらに愛着の土地にちなんだ曲が選曲されています。2007年早々に予定されている来日公演での実演も期待されます。20ページ・ブックレット。 ・シベリウス:練習曲 Op.76-2 ・スクリャービン:即興曲第1番 Op.14 ・メンデルスゾーン:無言歌 Op.67-2 ・シュトラウス/ギーゼキング編:セレナード ・モンポウ:湖 ・J.S.バッハ/ブゾーニ編:主イエス・キリスト、われ汝を呼ぶ ・リスト:愛の夢 ・ショスタコーヴィチ:ポルカ ・アルベニス:タンゴ Op.165-2 ・モンポウ:歌と踊り 第1
↑このタイトルを読んで「懐かしい」と思われた方はきっと私と同世代です。 ラーンキ(Ránki Dezső)、コチシュ(Kocsis Zoltán)、シフ(Schiff András)。 ラドシュ門下のこの3人のピアニストが日本でも騒がれたのは今から30年も前のことでしょうか? 音楽好きの友達同士で「誰が好き?」とよく話題になりました。 私はハンガリー三羽烏よりツィメルマンに熱を上げていたのですが、後にハンガリー人と結婚することになったら、ラーンキファンの友人に「え~、ハンガリー? ずるい!」と言われました。 何がずるいんだか。(笑) アイドル並みに騒がれた(一部クラシックファンの間でだけ?)3人ですが、同門とはいえ個性は全く違いました。 あの頃日本で大人気だった美青年ラーンキは今でも見目麗しいです♪ シーズン毎にモーツァルト、シューベルトなど一人の作曲家に絞ってピアノソナタや連弾、室内楽を
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