Lesson613 あなたには表現力がある -2.表現する側へ だいすきな音楽だけど、 このところ妙な気持ちになる。 ライブのDVDを繰り返し見たり、 ユーチューブで一般人のカヴァー演奏を 次から次へと検索して見たり、 パソコンのこっちで、 ひとしきり、のったあと、 すーっと虚しくなる。 「いつまで画面のこっち側で、 指をくわえて、眺めているつもり? 音楽は一生、消費するだけでいいの?」 そんな「問い」がつきあげてくる。 私は音楽は1ミリも何にもできない。 ただ姉が音楽をやるので、 幼いころからずーっと、憧れだけは くすぶり続けている。 姉のピアノの稽古にくっついていき、 ドア越しに、聴音のやり取りを聴いて育った。 音が変わるたびに、 場の空気が変わっていく。 こども心に、「あそこは世界がちがう」と感じていた。 もちろん趣味で、だけど、 いつか、なにか、楽器ひとつくらいは、 ひけるようにな