一日ごとに日が長くなっていく実感がある季節になった。春分を境にさらに日が長くなり、いよいよ春も本番と思えるようになる。夜はどんどん短くなるのだが、気温は上がるので星空を眺めやすい季節とも言える。 今年の春分の日は、3月21日。ところで、これは2013年とは一日異なる。2013年は3月20日が春分の日だったからだ。ちなみに、2015年は3月21日、2016年は再び3月20日となる。このように日付が異なる理由を、なんとなくご存じの方も多いだろう。 国立天文台の暦計算室では、毎年、天体暦の計算をしていて、春分・秋分も決めている。改めていうまでもないかもしれないが、春分というのは、太陽が天球上を動いて、天の赤道(地球の赤道を天球に延長したもの)を南から北に横切る瞬間のことである。太陽の通り道を黄道と呼ぶが、黄道と天の赤道の交差点に太陽が来る瞬間に他ならない。(ちなみに北から南へ交差する点を秋分点と