日本人宇宙飛行士の若田光一さんと、古川聡さんの2人が、それぞれ国際宇宙ステーションに長期滞在する新たな計画が決まったとJAXA=宇宙航空研究開発機構が公表し、オンラインで会見が開かれて2人は意気込みを語りました。 高度400キロの上空で地球を周回している国際宇宙ステーションでは、17日に野口聡一飛行士が到着して長期滞在がはじまるなど、建設や運用に参加している各国の飛行士が滞在していて、日本はこれまで、7人の飛行士が延べ9回の長期滞在を行い、2回目の長期滞在も決まっています。 JAXAは20日、新たな滞在計画を明らかにし、いずれも日本人宇宙飛行士の若田光一さんが2022年ごろ、古川聡さんが2023年ごろにアメリカの宇宙船で飛行し、宇宙ステーションに長期滞在する計画が決まったことを公表しました。 そして2人はオンラインで会見を開き、若田さんは「宇宙飛行は大変、貴重な機会であり、搭乗が決まったこ
探査機「はやぶさ2」が小惑星の砂が入ったとみられるサンプルを来月、地球に帰還させることについて、JAXA=宇宙航空研究開発機構が会見を開き、回収したサンプルのうち40%については将来、分析技術が向上した時のために保管する方針であることを公表しました。 小惑星「リュウグウ」に着陸し、砂などの採取に成功したとみられる日本の「はやぶさ2」は今月12日に地球から900万キロの位置で化学エンジンを噴射させて地球に向けた軌道修正が行われました。 JAXAは16日、オンラインで会見を開き、回収したサンプルの分析態勢について説明しました。 この中では、回収後すぐにカプセルの中に含まれるガスの分析を行って地球の物質が混ざっていないかなどを確認したうえで、100時間以内を目標にカプセルが着地する予定のオーストラリアから日本へと輸送すると説明されました。 そして神奈川県相模原市にあるJAXA宇宙科学研究所に運ば
企業が開発した民間の宇宙船としては世界で初めて運用段階に入る、「クルードラゴン」の1号機が、日本人宇宙飛行士の野口聡一さんら4人を乗せて、フロリダ州から日本時間の午前9時27分に打ち上げられ、宇宙船は予定した軌道で分離されて、打ち上げは成功しました。宇宙船はこのあと日本時間の17日午後1時ごろに国際宇宙ステーションにドッキングする計画で、宇宙の商業利用が本格化する時代の始まりとして注目されています。 アメリカの民間企業「スペースX」の宇宙船、「クルードラゴン」の1号機が、日本人宇宙飛行士の野口聡一さんとアメリカ人宇宙飛行士、合わせて4人を乗せて、日本時間の16日午前9時27分にフロリダ州のケネディ宇宙センターから打ち上げられました。 野口さんたち4人を乗せた宇宙船を搭載したロケットは、オレンジ色の光を放って大きな音を立てながら発射台を離れ、夜空を宇宙に向かって上昇しました。 打ち上げからお
「ニュートリノ」の観測に成功し、「ニュートリノ天文学」という新しい分野を切り開いた小柴昌俊さん。ノーベル賞受賞という輝かしい業績をたたえる声や、気さくな人柄をしのぶ声など、死去を惜しむさまざまな声が各地から聞かれました。 昭和48年にノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈さんは、「小柴さんはニュートリノの研究分野でパイオニア的な役割を果たし、今では多くの若手が彼のあとに続き研究に取り組んでいる。地下に観測施設を設置するという高いリスクを冒しても意欲的な研究に取り組み、立派な業績を残されたと思う。偉大な研究者が亡くなり残念です」と話していました。 小柴さんと同じ平成14年にノーベル化学賞を受賞した、島津製作所エグゼクティブ・リサーチフェローの田中耕一さんは、「マスコミから『ダブル受賞』と言われました。受賞後のイベントなどで小柴先生はつえをつきながらも、おどおどしていた私よりも速く歩かれ、ニコニ
物質のもとになる素粒子の1つ「ニュートリノ」の観測に成功し、「ニュートリノ天文学」という新しい分野を切り開いたとしてノーベル物理学賞を受賞した、東京大学特別栄誉教授の小柴昌俊さんが、12日夜、老衰のため都内の病院で亡くなりました。 94歳でした。 小柴さんは愛知県豊橋市の出身で、東京大学理学部を卒業したあと、昭和62年まで東京大学理学部の教授を務め、この間に、岐阜県の神岡鉱山の地下に観測施設「カミオカンデ」を設置し、ニュートリノという物質のもとになる素粒子の1つを観測することに世界で初めて成功しました。 小柴さんの業績は「ニュートリノ天文学」という新しい分野を切り開くものとなり、平成14年にノーベル物理学賞を受賞しました。 小柴さんは、基礎科学の振興に役立てたいと、ノーベル賞の賞金などをもとに平成基礎科学財団を設立し、高校生や大学生を対象にした「楽しむ科学教室」を全国各地で100回余り開催
世界的なオーケストラ、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は新型コロナウイルスの水際対策を行っている日本政府から特別に入国を認められ、11月、日本ツアーを行うことになりました。移動では新幹線の車両を貸し切るなど、徹底した感染対策をとることにしていて、今後、海外アーティストの来日公演の再開につながるか、関心が集まりそうです。 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団は11月、日本公演を予定していましたが、日本政府が新型コロナウイルスの水際対策として本拠地のオーストリアを含めた多くの国と地域からの入国を原則、拒否していることから、調整が難航していました。 関係者によりますと、オーストリアのクルツ首相が菅総理大臣に日本での公演を求める書簡を送るなどの働きかけを行った結果、10月30日、日本側から特別に入国を認めるとの連絡を受けたということです。 これを受けて楽団は、世界的な指揮者のワレリー・ゲルギエフ氏
NASA=アメリカ航空宇宙局は月面の、太陽の光があたる部分に水が存在することを初めて確認したと発表しました。 NASAは26日、飛行機に搭載された望遠鏡、「SOFIA」=成層圏赤外線天文台で月を観測し、太陽光のあたる部分にも水があることを初めて確認したと発表しました。 水の存在が確認されたのは月の南半球の、地球から見える側にある「クラビウス・クレーター」で、分析の結果、月の土壌1立方メートル当たり350ミリリットル程度の水が含まれていると考えられるということです。 月には太陽の光があたらない南極などに水が存在することは探査機の観測などですでに知られていました。研究チームは「大気のない月では太陽光があたると水は蒸発して宇宙空間に失われてしまうはずなので、水を作り出したり、とらえて逃さないようにしたりする何らかの仕組みがあるとみられる」として、小さな隕石(いんせき)の衝突で水がもたらされたり、
アメリカ版「はやぶさ」ともよばれるNASA=アメリカ航空宇宙局の探査機は、日本時間の21日午前7時前、地球から3億キロ以上離れた小惑星「ベンヌ」への着地を試み、さきほど7時10分すぎ着地したことを示すデータを送ってきました。NASAでは、地表の石や砂の採取が出来たか今後、データの分析を進めることにしています。 そしてさきほど午前7時10分すぎ小惑星への着地に成功したとするデータが探査機の管制センターに送られてきたということです。 探査機は、ロボットアームの先に取り付けた装置を地表に接触させ、窒素ガスを噴射して舞い上がった表面の石や砂などを採取したとみられ、NASAは採取に成功したか、今後データの分析を進めることにしています。 採取に成功していれば、日本のはやぶさ、それにはやぶさ2についで3例目となり地球の生命の起源や太陽系の成り立ちについて貴重な情報をもたらすと期待されています。 小惑星探
ことしのノーベル物理学賞に、ブラックホールに関する研究で大きな貢献をしたイギリスのオックスフォード大学のロジャー・ペンローズ氏ら3人の研究者が選ばれました。 受賞が決まったのは、 ▽イギリス・オックスフォード大学のロジャー・ペンローズ氏、 ▽ドイツのマックス・プランク地球外物理学研究所のラインハルト・ゲンツェル氏、それに ▽アメリカ・カリフォルニア大学のアンドレア・ゲッズ氏の3人です。 ペンローズ氏は、20世紀最大の物理学者と言われたアインシュタインの一般相対性理論によって、ブラックホールの形成を証明したことが評価されました。 また、ゲンツェル氏とゲッズ氏は、宇宙の観測技術を発達させ、私たちの銀河の中心部にあると見られていた、太陽のおよそ400万倍の質量の超巨大ブラックホールの存在を明らかにしたことが評価されました。 世界的な科学雑誌で去年の画期的な10の科学成果にも選ばれた世界初のブラッ
この動画は、ニューヨークの「かつての姿」と、今を比べられるよう作ってみました。途中にある写真は、ことし3月以降の“ロックダウン”下のニューヨークで筆者が撮ったものです(メディアは通勤などの外出は認められていました)。 新型コロナウイルスの感染拡大が、世界で最も深刻なアメリカ。中でも、当時いちばんひどかったのがニューヨークです。3月22日から、住民に原則自宅での待機を求めるなど、3か月近くにわたってほぼすべての経済活動を強制的に停止し、その後の感染爆発を何とか食い止めました。しかし、ロックダウンから半年がたち、周りを見れば、その代償がとても大きいことに気付きます。(アメリカ総局記者 野口修司) 本来であれば「国連総会ウイーク」で各国首脳が集まり、街には警備も含めて人があふれる9月後半のニューヨークですが、ことしは閑散としています。 ロックダウンのさなかに比べると人は戻ってきましたが、それでも
東京のど真ん中でひっそりと営業を続ける書店。日本で唯一とされる気象の専門書店には入門書から素人には完読不能な学術本までそろっています。広く知られてはいないけれど多くの人たちに愛されてきた書店は、来月その歴史を閉じることに。店をのぞくとそこには深遠で濃密な気象の世界が広がっていました。(社会部記者 内山裕幾) 気象庁の正面玄関から入って薄暗い廊下を進むこと50メートル、その書店が見えてきます。 名前は津村書店といいます。 中に入ると天井まで積み上げられた本にまず圧倒されました。30平方メートルほどのこぢんまりとした店内を歩くと、本のにおいがまとわりついてきます。天気に関する新書や地震・火山の学術書、気象を題材にした小説にいたるまでいかにも専門書店といった雰囲気です。 平積みになっている大型本を1冊手に取ってみました。 『らくらく突破 気象予報士 かんたん合格テキスト』(3520円) え、これ
数々のドラマや映画に出演していた人気俳優の竹内結子さんが亡くなりました。40歳でした。現場の状況から自殺とみられるということです。 関係者によりますと、27日午前2時ごろ、東京 渋谷区の自宅マンションの部屋でぐったりしているのを家族が見つけたということです。 その後、救急車で病院に運ばれましたが、死亡が確認されました。 警視庁は現場の様子などから自殺とみて、詳しい状況を調べています。 竹内さんは去年同じ事務所の俳優と結婚し、ことし子どもを出産したばかりでした。 関係者によりますと、26日は家族4人で過ごし自宅で夕食をとったということです。 また、夫は「きのうもふだんと変わらない様子だった。思い当たることはない」と話しているということです。 竹内さんはこれまでに多くの映画やテレビドラマに出演し、「黄泉がえり」や「春の雪」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞しています。 NHKの番組では、1
日本が参加して月を探査する「アルテミス計画」について、文部科学省は無人宇宙輸送船や生命維持装置の開発費などとしておよそ800億円を来年度予算案の概算要求に盛り込む方針を固めました。 参加表明後としては初めてとなる来年度の予算案の概算要求で、文部科学省は「アルテミス計画」関連として、「ゲートウェイ」への物資補給のための無人の宇宙輸送船「HTVーX」の開発におよそ610億円、生命維持装置などの開発におよそ76億円、月着陸の技術実証計画におよそ47億円と、3つの項目で合わせておよそ800億円を盛り込む方針を固めました。 これらの項目の実施には総額でおよそ2000億円が必要になると試算され、さらに月面探査車の開発費などは調整中だとしています。 「アルテミス計画」では、日本人宇宙飛行士の月面着陸も想定されていて、文部科学省は、国際的なプレゼンスの獲得や日米関係の強化などの意義があるとしています。 そ
日本の探査機「はやぶさ2」は小惑星の砂が入ったとみられるカプセルをことし12月に地球に帰還させたあと、さらに11年かけて直径30メートルほどの別の小惑星に向かうことをJAXA=宇宙航空研究開発機構が公表しました。 JAXAのプロジェクトチームはオンラインで会見を開き、「はやぶさ2」はカプセル放出後に「1998KY26」と呼ばれる小惑星に向かうことを公表しました。 この小惑星は、直径30メートルほどで、地球と火星の間を回っていて、およそ10分で1回という高速で自転していることが分かっています。 到着するのは11年後の2031年の計画で、その飛行距離はおよそ100億キロになるということです。 直径が100メートル未満の小さな天体に近づいて観測を行うのは世界でも初めてだということで、小惑星が地球に衝突するのを回避するために役立つ情報が得られるとしています。 JAXAの吉川真ミッションマネージャは
岩手県久慈市のおよそ8500万年前の地層から、新種のこけが見つかりました。発見された場所にちなんで「クジフタマタゴケ」と名付けられ、この一帯の植物の生態系の解明につながると期待されています。 おととし7月、こはくを使った装飾品の製造・販売を行う会社の社員が、久慈市内の採掘場で採れたこはくの中に、植物のようなものが入っていることに気付きました。 こけの研究機関、服部植物研究所が調査したところ、新種のこけであることが分かり、10日、久慈市の遠藤譲一市長などとともに発表しました。 それによりますと、新種のこけはおよそ8500万年前の白亜紀後期の地層から見つかり、長さは11ミリ、幅は2ミリから4ミリで、円盤状の枝がついているのが特徴です。 発見された場所にちなんで「クジフタマタゴケ」と名付けられ、当時のこの一帯の植物の生態系の解明につながると期待されています。 服部植物研究所の片桐知之所長は「久慈
日本の探査機「はやぶさ2」は、小惑星の砂が入ったとみられるカプセルを帰還させるため、地球に向けて飛行を続けていますが、カプセルの分離は帰還のおよそ12時間前、地球から22万キロほどの位置で行うなどの詳しい手順を、JAXA=宇宙航空研究開発機構が公表しました。 JAXAのチームは会見を開き、「はやぶさ2」のカプセルの帰還に向けた詳しい手順を公表しました。 それによりますと「はやぶさ2」は、ことし11月25日ごろからオーストラリアに向かう軌道に調整され、12月5日の日本時間の午後2時から午後3時の間、地球から22万キロほどの位置でカプセルを分離します。 そして、カプセルはおよそ12時間後の、12月6日午前2時から午前3時にオーストラリア南部の砂漠地帯に、落下する計画だということです。 探査機はカプセル分離後、再びエンジンを噴射して別の小惑星に向けて飛行を続け、大気圏に突入するカプセルの様子をカ
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