埼玉県の地下には、東京ドームのグラウンドと同じくらいの広さの巨大空間がある。ギリシャのパルテノン神殿を彷彿とさせる地下建造物「首都圏外郭放水路」だ。この巨大施設には、地下という悪条件の中でもコンピュータが多く利用されたという。この巨大施設の運用管理を聞く! 東京ドームグランド級の地下施設! 「首都圏外郭放水路」があるのは、埼玉県の東部に位置する春日部市。江戸川と中川、大落古利根川が流れる低平地だ。東武野田線の南桜井駅から車で5分ほど走ったところに、地下建造物への入口はある。入口は、キャッチボールやサッカーができるグランドの端にあり、東京ドームほどの大きさの地下空間に繋がっているとは想像しにくい、コンクリートの小さな建物だった。 中に入ると、すぐに地下へと階段がのびている。蛍光灯の光りで青白く照らされた階段を降りていくと、次第に気温が下がっていき肌寒く、湿気が多い場所特有のカビ臭さが鼻につき