小惑星探査機「はやぶさ2」が帰還した。コロナ禍の日本にとって、久しぶりといってよい明るいニュースであろう。 「はやぶさ」初号機とは違い、「はやぶさ2」は地球大気に突入せず、サンプルの入ったカプセルだけを地球に届けた。探査機本体は、カプセルを切り離した後、地球をかすめるように通り過ぎ、別の小惑星を探査すべく新たな旅へと出かけて行った。 2020年12月6日、オーストラリアのウーメラ砂漠では、現地入りした回収班によって、大気圏で減速し、軟着陸した「はやぶさ2」のカプセルが無事回収された。ウーメラ砂漠に聞き覚えのある方もおられるかもしれない。10年前の2010年6月、「はやぶさ」初号機がサンプルを届けたのも、このウーメラ砂漠であった。 砂漠の早朝は美しい。僕も調査で毎年のようにゴビ砂漠に出かけているが、朝の冷え切った空気、果てしない地平線、雲切れ一つない薄明けの空に、紅茶で暖まった自分の白い息が
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