夫婦は同姓か、別姓も認めるのか。民主党は「選択的夫婦別姓の早期実現」を政策集で掲げており、議論が再燃しそうだ。夫婦別姓には「民法改正は家族制度の根幹にかかわる」との慎重論が根強い一方、職場での旧姓使用は広がっている。「家族のつながりを希薄化させる入り口」と民法改正に反対してきた高崎経済大学教授の八木秀次氏と、自ら旧姓を使用し「制度は変わる」と確信するサイボウズ社長の青野慶久氏に聞いた。(寺田理恵) ◇ ≪八木秀次氏≫家族のつながり希薄化民法改正は大問題 −−夫婦別姓はなぜ問題なのか 「夫婦別姓は職場での旧姓使用を求めるところから始まったにもかかわらず、奇妙な家族観を包容する主張にすり替えられた。一見ソフトな問題に見えるが、民法改正となると大きな問題だ。別姓制導入は、名前を入り口として、家族のつながりを希薄化させる。職場での旧姓使用を主張する人たちとは分け