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ブックマーク / satoshi.blogs.com (7)

  • Life is beautiful: 優秀なナースがいるとシステムがなかなか改善されないという話

    「Why hospitals don't learn from failures(なぜ病院は失敗から学ばないのか)」という論文を読んでなるほどと思う部分があったので、ここにメモ代わりに書いておく。 この論文の筆者(TuckerとEdmondson)は、医療ミスがなかなか減らない原因を探るために、全米の10の病院を長期間に渡って調査・研究したのだが、その結果判明したのは、「システムの改善」という観点からは、ナースの優秀さと勤勉さが逆効果になっているという皮肉な話。 「優秀なナース」の定義はどこでも同じで、「目の前の患者が必要としているものを、あらゆる障害を乗り越えていち早く提供する」こと。取り替えるべきシーツが不足していれば別の階に走って行って調達してくるし、新米のナースのミスにはいちいち噛み付くこともなくそのミスを取り繕う。そんなナースたちにとっては、その手の「不具合」や「障害」は避けられ

  • 交渉の場にのぞむ前にしておくべき心の準備

    ネゴシエーション(交渉)に関するテクニックにはさまざまなものがあるが、その多くが「いかに自分の欲する条件に近いものを勝ち取るか」をゴールとしたもの。それはそれで役に立つのかも知れないが、私としてはどちらかというと、今読んでいる「Getting to YES(日語訳:ハーバード流交渉術)」というに書いてあるアプローチの方がしっくりと来る。 このの筆者(Roger FisherとWilliam Ury)は、一般に良く使われる「交渉は勝つか負けるか」「相手に手の内を見せない」「自分はできるだけ譲らずに相手に譲らせる」などのテクニックは交渉を長引かせるだけだし、その過程で相手との信頼関係を損ねかねないと警告する。 このにはいくつかの有効な提言が含まれているので何回かに分けて紹介したいと思うが、まず最初に紹介したいのは、交渉の場にのぞむ前に自分がしておくべき心の準備の話。 多くの場合、人は交

  • 変化をもたらす立場に立った方が有利だ、という話

    読んでいた資料に出て来た William Pollard という人の発言が気に入ったのでここで紹介する。 Without change there is no innovation, creativity, or incentive for improvement. Those who initiate change will have a better opportunity to manage the change that is inevitable. by William Pollard 訳せば、「変化なしでは、イノベーションも、クリエーティビティも、より良くするためのインセンティブもない。避けることができない変化が起こる時には、変化を自ら起こす立場に立った人の方がその変化をコントロールするチャンスがある。」

    hanemimi
    hanemimi 2007/10/21
  • 「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」は「ウェブ進化論」の格好の解毒剤!?

    遅ればせながら「2ちゃんねるはなぜ潰れないか?」を読んだ。なかなかである。著者のひろゆき氏とはまだ直接会ったことはないが(共通の知り合いはたくさんいる)、こののおかげで彼に対するイメージが大きく変わったことは否めない。どう変わったのかを一口では説明しにくいが、あえて誤解を恐れずに言えば「ちょっと危なそうな2ちゃんの管理人」から「一度はゆっくりと話してみたい人」に変わったと言うべきだろうか。 「グーグルのすごさって技術力じゃなくて企画力にある」、「mixiの株価はどうかんがえても高すぎるし、上場すべきではなかった」、「ホリエモンが逮捕されていなかったら日はもっと面白い国になっていたかも知れない」などは、私も常々思ってきたことなので、を読みながら何度も心の中で拍手をしてしまった。 そもそも世の中には「これが正解」なんてものはないことを考えれば、さまざまなベクトルを持った人たちの意見を幅広

  • Life is beautiful: 「泳ぎ続けなければ生きていけないサメ」と「波間にただようマンボウ」、あなたはどっち?

    シアトル近辺では、Microsoftは相変わらず人を採用しまくっているし、Googleからのヘッドハンティング攻勢も激しい。うちの会社でも、毎月のように優秀なエンジニアGoogleが狙い撃ちしてくる。日の会社の100%子会社という不利な状況なのにも関わらず、踏みとどまってくれている彼らにはひたすら感謝・感謝である。 日の会社が米国の企業を買収したときに失敗する時の一番の原因が、インセンティブ設計の失敗。終身雇用制にあぐらをかいてきた日企業の経営陣には、そもそも「インセンティブ」の意味・意義すら分からない連中が多く、「買収後のロックアップ期間が終わったとたんに主要なメンバーが一斉に敵会社に転職」なんてことは日常茶飯事である。これを「アメリカ人は拝金主義だ」と批判するのも一つの考え方だが、そんな考え方では海外進出はできない。 今日のウォール・ストリート・ジャーナルの注目記事は、そのGo

  • 私がブログを書くときに意識していること

    1.とにかく分かりやすく書くこと 2.難しい言葉の使用をできるだけ避けること 3.何を伝えたいのかはっきりと意識して書くこと 4.伝えたいことをできるだけ一つに絞ること 5.視点・立ち位置がぶれないようにすること 6.一つのエントリーをあまり長くしないこと 7.できるだけ明るく・ポジティブに表現すること 8.ユーモアを交えること 9.無理せずに自然にまかせて書くこと 10.既存の枠組みにとらわれずに書くこと 糸井重里の「ボキャブラリーというのは『どれだけむずかしい言葉を知っているか』ではなく、『どれだけやさしい(人に伝わりやすい)言葉を知っているか』という意味なんです」という言葉は当に正しいと思う。 どんな文章にも言えることだが、分かりやすくなければ読んでもらえないし伝わらない。せっかくブログを書くのだから、読んでもらいたいし伝えたい。それがブログの「おもてなし」。 【同時に読んでいただ

  • その「頭がいい人は成功して当然」という発想が甘すぎる

    はてなの人気エントリーに見つけた「頭のいい人が成功できるかどうかの境目」というanonymousなエントリー。ちょっと彼(そのエントリーの作者)の将来が心配になったのでひと言。 そもそも「頭が良さ」が一つのものさしで計れると思っている点が大間違い。百歩譲って、「旧帝大の大学院にトップクラスの成績で入れるぐらいの学力がある」=「頭がいい」という彼のものさしを認めたとしても、「俺はこんなに頭がいいのになぜ成功できないのだろう=頭がいい人は成功して当然」という発想はあまりにも甘すぎる。子供のころから、「東大に入りさえば幸せになれるのよ、○○ちゃん」という母親の一途な価値観だけに踊らされて塾に通い続けた学歴社会の被害者、とで言えば良いのだろうか。 これを読んで思い出したのが、大学時代の同期の一人。成績は文句なくクラスでトップ。ものすごく頭の切れる男で、修士号取得後に霞ヶ関の官僚になったのだが、彼が

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