学校法人「森友学園」を巡る国有地売却問題で、財務省が徹底して政治の関与を隠蔽(いんぺい)しようとしていたことが鮮明になった。同省は二十三日、「残っていない」と説明してきた約九百五十ページに上る交渉記録を国会に提出し、問題が発覚した直後の昨年二月下旬以降、理財局職員の指示で廃棄していたことを明らかにした。昨年二月に安倍首相が「妻(昭恵氏)が関与していたら首相を辞める」とした国会答弁の直後に、約三千ページの決裁文書の改ざんと記録の廃棄で、昭恵氏側の関与を隠そうとしたことになる。(桐山純平、白山泉) 大阪地検の協力などで復元した交渉記録は約九百五十ページで、二百十七件に上る。財務省職員が「手控え」として個人のパソコンなどに保管していた。財務省は昨年二月下旬以降、交渉記録を廃棄。決裁文書の改ざんも昨年二月下旬から四月に行っていた。いずれも佐川氏の答弁とつじつまを合わせるためだったと説明した。 交渉