ハクサイの原種はブラッシカ・ラパ(学名: Brassica rapa)という野生植物で、これから2系統のカブの仲間が派生し、ひとつは主に根菜とするカブの系統、そしてもうひとつは葉を食用にするハクサイの系統で、ハクサイには多くの変種が存在する[9]。ブラッシカ・ラパは、2300万年前よりあとの太古の時代に地中海東部沿岸からギリシャ付近でアブラナ属の祖先植物から派生してヤセイカンラン(キャベツの原種、学名: Brassica oleracea)とともに生まれた系統といわれている[10]。その後、ヤセイカンランは北方のヨーロッパ地域へと分布を広げていったが、ブラッシカ・ラパは、およそ200万年前に中央アジアに到達した[10]。種子から食用油がとれる作物として中国やインドに種が人為的に持ち込まれた可能性があり、中国の西安市郊外の半坡遺跡からは、6000年以上前のブラッシカ・ラパの種子が発掘されてお