地質調査に入る日本原電敦賀原発の再稼働が、大幅に遅れることが確実となった。再稼働のためには、原子炉建屋直下の断層が動かないことを証明することが不可欠となるが、非常な困難が予想される。結果によっては廃炉を迫られる可能性もあり、電力供給先である関西圏の長期的需給に影響を及ぼす恐れも出かねない。 原電が調査を行うのは、敦賀原発敷地内に約160ある「破砕帯」と呼ばれる断層のうち、原子炉建屋周辺などにある6本の破砕帯だ。いずれについても、原電はこれまで、過去約2100万年の間に活動した痕跡はないと主張してきた。 しかし、今年4月に専門家らが現地調査をしたところ、原子炉建屋直下を走る破砕帯が動いた可能性が浮上。1、2号機の東約200メートルの位置には「浦底断層」と呼ばれる、約4千年前以降に動いた活断層があり、専門家らから「破砕帯が浦底断層と連動して動いた可能性がある」との指摘が出されたのが再調査のきっ