午後、メインホールで開かれた講演会を聞いてから、前のフロアで自然発生的に開かれた「おやつパーティ」に参加する。 といってもやっていることは、いつも同じで理数的・技術的なおしゃべりなんだけれど。 シナモンの入ったビスケットをかじっていると、実験用の白衣を着た男性が私のところにやってきた。いささか、というかかなりエキセントリックな雰囲気をかもしだしている。 グリーン博士だ。 グリーン博士「(ひそひそ声で)光速を越える方法を考えた。」 結城「はい?」 グリーン博士「(あたりをきょろきょろして)光速を越える方法を考えた。」 結城「はあ…。でも、アインシュタインの相対性理論からは、光速を越える方法はないんじゃありませんでしたっけ。確か…質量が無限大になっちゃうので。ごめんなさい。物理は専門じゃないので、うろ覚えなんですけれど。」 グリーン博士「アインシュタイン去れり、ハイゼンベルク来たれり。」 結城
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