県は、全国で初めて2011年4月に導入した救急車への多機能情報端末・iPad(アイパッド)の配備について、4月からカメラ機能付きの新機種に更新する。これまで受け入れ可能な病院の検索などで活用してきたが、新機種の導入に伴って現場の状況を画像で医師に伝達できるようになる。県は「救命処置の精度向上が期待できる」とみている。(村岡経世) 県によると、救急搬送の患者の受け入れ先がすぐに見つからない事態が問題化していたため、県内の救急車全49台にiPadを配備。医療機関を登録するシステムも開発し、救急隊員が病状を入力すると、受け入れることができる病院や、病院ごとの当日の搬送状況などが瞬時に分かるようにした。 一方で、現在のiPadには、カメラ機能が付いておらず、救急隊員は口頭で医師に状況を説明しているが、医師側から「画像があれば処置に役立つ」との声が上がっていた。特に交通事故の際は、事故車両の破損状況