財務省にマクロ経済政策を担当する「経済財政政策調整官」のポストが新設されたと報じられた。経済を再生し、消費増税に耐えうる経済環境を整備するのが狙いだと解説されている。 筆者は財務官僚出身であるが、30年以上前の係長時代、今回の「経済財政政策調整官」が置かれる大臣官房総合政策課(当時は大臣官房調査企画課、通称「官調」)に在籍したことがある。財政金融研究室(現在は財政金融研究所)という「官調」内の組織にいたのだ。 そこで、当時の日本開発銀行から出向してきた竹中平蔵氏(後の小泉純一郎政権で経済財政担当相や総務相)らとマクロ経済を研究していた。筆者は当時の大蔵省のマクロ経済モデルを作った。短期予測用の四半期マクロモデルは、後に京都大学に転身した吉田和男氏が基本設計し、長期予測用の年度マクロモデルは筆者が作成した。 吉田氏は当時の経済企画庁(現内閣府)に出向し、同庁のマクロ経済モデルにも関わった経験
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