埼玉県防災ヘリコプター墜落事故の取材で、日本テレビの記者らが遭難した現場付近=1日午前、埼玉県秩父市で共同通信社ヘリから 今回の遭難では、死亡した日本テレビ記者ら2人が再入山する前、山岳ガイドが沢の水の冷たさや記者らの軽装ぶりから危険と判断し、引き返した経緯があった。山に詳しい専門家は、夏山に関し「昨年の北海道・トムラウシ遭難でも話題になったが、条件がそろえば夏季でも『低体温症』で死に至る」とし、改めて警鐘を鳴らす。 専門家は、低体温症の条件として「低温・濡(ぬ)れ・風」の3要素を挙げる。山間部の沢の水温は都会では想像できないほど冷たく、「水温5度の水につかった場合、死に至る時間の平均値は約2時間弱といわれている」と警告する。 また、険しい山岳地帯では滑落の危険もつきまとうことから、専門家は「慎重な行動をとり、場合によってはロープによる確保技術を備える必要がある」と指摘。「見落としがちだが