福島第一原子力発電所の事故以来、日本では原発ヒステリーが吹き荒れている。しかし日本はこれから人口が減少し、経済も衰退していく国なので、日本が脱原発をしようが、世界の趨勢にはそれほど影響はなかろう。世界は今後も原発を作り続けることはほぼ確実なのであるし、また、そうするべきなのだ。現在、世界で500基弱の原発が稼動しているが、中国だけで60基の原発が建設中、または計画中である。中国は今後、年間6基程度の原発を新規に建設していく予定である。大気汚染のひどい中国で、石炭依存の脱却が進むことは、人々の健康に取って好ましいことだろう。 20世紀は科学の世紀であった。先進国では自動車やエアコンなど、人々の生活を豊かにするものが次々と発明され、そして普及していった。人々は大量のエネルギーを消費するようになった。エネルギーの主役は、常に石油や石炭などの化石燃料であった。その結果、大量の廃棄物を地球に放出し続