政府の要請を受け運転を停止している中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)について、川勝平太知事は12日の定例会見で「使用済み核燃料の処理方法が明確になるまで再稼働させるべきではない」と述べた。川勝知事が使用済み核燃料問題の解決を運転再開の条件と明言したのは初めて。 川勝知事はこれまで、防波壁建設など中電の津波対策を県が安全と確認すれば、運転再開を認める意向を示してきた。県には再開を判断する法的権限はないが、中電は地元の意向を尊重するとしており、新たな条件を課されたことで、中電が津波対策完了をめどにしていた再開時期は不透明となった。 浜岡原発には1~5号機の各プールに受け入れ先のない使用済み核燃料が計6625本保管され、中電は12年秋に本格稼働を予定している青森県六ケ所村の再処理工場に処理を委託する方針だ。しかし東京電力福島第1原発事故のため同工場は試運転がストップし、予定通りの稼働は危ぶまれて