富山県は立山黒部アルペンルートの桂台―室堂間約28キロについて、来年4月から旧式バスの運行を制限する排ガス規制を行う。 27日の県議会本会議で関連条例案が可決される見通しで、環境省によると国立公園内での排ガスの規制は全国初。 中部山岳国立公園内にあるアルペンルートは、高さ10メートル以上の雪壁が続く「雪の大谷」やブナ原生林を見ることができる人気の観光コース。昨年は営業期間(4~11月)に約1万5000台のバスが通行した。 一方で、通行バスの増加に伴い、雪に黒いすすが付着したりブナの葉が変色したりし、排ガス対策が求められていた。 条例案では、東京都などで適用されている自動車NOx・PM法を参考に、窒素酸化物(NOx)と粒子状物質(PM)の排出量をそれぞれ規制し、環境対策が不十分な古い年代のバスを通れなくする。悪質な違反業者は会社名を公表する。