ブックオフの品揃えというのは、かなり残酷にその街の知的レベルを表すのではないかと個人的に感ずる。かつて白金高輪の店に入ったら、教養書の類は実に少なく、「こうして儲けろ」式の財テク書が山のようで、シロガネーゼの正体見たりと思ったもんである。
ブックオフの品揃えというのは、かなり残酷にその街の知的レベルを表すのではないかと個人的に感ずる。かつて白金高輪の店に入ったら、教養書の類は実に少なく、「こうして儲けろ」式の財テク書が山のようで、シロガネーゼの正体見たりと思ったもんである。
不確実な時代をクネクネ蛇行しながら道を切りひらく非線形型ブログ。人間の思考の形の変遷を探求することをライフワークに。 宮本常一(1907-1981)さんは、昭和14年以来、日本全国を歩き回るフィールド調査により、各地の民間伝承を収集した民俗学者です。この本で宮本さんはみずから訪ね歩いた辺境の地で聞き取りした古老たちが語るライフヒストリーをまじえながら、日本の村々の民衆の暮らしを鮮やかに浮かび上がらせています。その老人たちの話はどれも個性豊かで、それぞれが小説か民話の主人公のように活気に満ちていて、これが普通の村に暮らす民衆の姿なのかと驚かされます。 村里生活者は個性的でなかったというけれども、今日のように口では論理的に自我を云々しつつ、私生活や私行の上でむしろ類型的なものがつよく見られるのに比して、行動的にはむしろ強烈なものをもった人が年寄りたちの中に多い。これを今日の人々は頑固だと言って
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生まれて初めてラブホテルに泊まったのは、今から15年前。韓国に行ったときだった。 日本海岸の江陵という都市で泊まったのが、商人宿兼連れ込み宿だった。通路から布団カバーから何から真っ赤で、避妊具も置いてあり、ようやくここがその手の宿だと気がついた。化粧の濃いお姉ちゃんがロビーでウロウロしていたのはそういうことか。ただ、貧乏旅行をしていた途中に立ち寄っただけで、幸か不幸か部屋にいるのは私だけ。人生初の海外。韓国語ができない私にステキな出会いが待っているとも思えない。 1人寂しく部屋に戻り、テレビをつけたら「ふしぎの海のナディア」をやっていた。しかもあの伝説の「南の島編」。「韓国で見ても作画は酷いなあ」……と思いつつ、孤独な夜を過ごした。 今日は鉄道とは無縁な本を読んでみた。「ラブホテル進化論」。以前、スポーツ新聞かなにかで関西の女子大生がラブホの調査をやっているという記事があったので記憶だけは
■ 書籍情報 【裏社会の日本史】 フィリップ ポンス (著), 安永 愛 (翻訳) 価格: ¥4515 (税込) 筑摩書房(2006/03) 本書は、「犯罪や社会の底辺での営みの諸現象を歴史の厚みの中に位置づけ、社会の暗部の所掌を把握し、現代日本の周縁的空間の形成の経緯に光を当てること」を目的とした、「日本のやくざと貧苦の人々についての書」です。著者は、本書の横断的なテーマとして、「犯罪を生み出すものとしての貧困と差別。放浪への導きの道具としてのやくざ、周縁層を組織化する力、路上と下層民、黙契と共謀、個人的あるいは集団的な反抗、『拒絶の伝統』の表現、最後に、文学や社会的想像性の中で育まれる彷徨のテーマである」と述べています。 第1部「日陰の人々」では「周縁民たち」の歴史を述べ、「穢多と非人にのみ注目したのでは、差別の現象の広がりを見誤ってしまう。紀元がかなり漠としており、呪術的=宗教
花街 異空間の都市史 スポンサード リンク ・花街 異空間の都市史 80年代、ポートピア連続殺人事件という往年のPCゲームの名作があった。神戸を舞台とする探偵アドベンチャーゲームだが、物語の中で「シンカイチ」という地名が登場していた。これは新開地のこと。新地、新開地と呼ばれる土地は日本中にあるが、多くは元花街、色街であることが多いようだ。神戸の新開地の研究も一章割かれている。 まず冒頭で、花街と色街(遊郭)の違いが述べられている。遊郭は娼妓を中心にした売春宿が一定の空間の内部において認められていた地域である。これに対して花街は、「飲食店で男性をもてなす酌婦、歌・舞踏・三味線などの芸をもって宴席に興を添える芸妓」が中心の地域を指す。実際には二つの要素が重なっていた地域もあるので、完全に分離することができないようではある。 全国に500もあったといわれる花街は独特の業界システムで運営されていた
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