「法務大臣は死刑のはんこを押したときだけニュースになる地味な役職だ」 法務大臣の職や死刑を軽んじるような発言に批判が集まった葉梨康弘が11日辞任した。事実上の更迭だ。 しかし、総理大臣の岸田文雄はギリギリまで葉梨を続投させる意向を示していた。 なぜ、急転直下の辞任となったのか。 野党だけでなく、与党内からも「後手に回った」と批判が出た岸田の判断。 その舞台裏を検証する。 (清水大志、山田康博) 政府内に異変 11月11日(金)朝8時半すぎ。政府関係者から、耳を疑うような情報が寄せられた。 「突然、総理外遊日程の変更調整が始まり、外務省が大パニックになっている」 「官邸の中が異様にバタバタしている」 この日の午後3時予定だった総理大臣・岸田の東南アジア歴訪出発が遅れそうだというのだ。日本の首脳外交にも影響が出かねない事態だ。考えられる理由は1つだと感じた。 「法務大臣・葉梨の辞任だ」 パーテ