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安倍首相は、消費税率を2014年4月から予定通り8%に引き上げる一方、5兆円規模の経済対策を行うことで、増税による景気への悪影響を最小限にとどめたい考えだ。 「経済再生と財政再建の両立」を政権の基本方針に掲げた首相にとって、苦肉の判断だ。 消費税を14年4月に8%とし、15年10月に10%とする増税は、昨年8月の社会保障・税一体改革関連法成立で決まった。当時野党だった自民党は成立に協力したが、昨年12月に就任した首相は「増税は、回復し始めた景気に冷や水を浴びせかねない」(周辺)と考え、最終判断を保留してきた。 財務省は「増税を見送れば、財政再建に後ろ向きと取られ、国債価格の下落などで信用低下を招く」と首相に予定通りの増税実施を進言してきた。増税を見送る場合、10月召集予定の臨時国会での関連法改正が必要となる。自民党内でも増税を容認する声が広がっており、首相は「方針転換は困難」と判断した。
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