印刷 年金記録問題をきっかけに民主党が政権公約で掲げた「年金通帳」を配る構想をめぐり、厚生労働省は16日、インターネット上で通帳に見立てた画面を表示させる代替案を示した。構想は加入者が保険料の納付実績や年金額を確認しやすくするねらいだったが、金融機関で使える通帳方式は多額の導入コストがかかるため、事実上見送る。 16日午前に開かれた有識者の検討会で厚労省が明らかにした。新たな案は「e(イー)―年金通帳」(仮称)。登録すれば、ネット上で保険料の納付実績や将来もらえる年金の見込み額を閲覧できる現行の「ねんきんネット」を衣替えする。ネットを利用できない人などの希望者には、市町村の窓口や郵便局で印字したものを渡す。導入にかかる費用は数億円程度で、2013年度中の実現を目指す。 年金通帳の構想は、旧社会保険庁のずさんな記録管理問題を受けて、民主党が信頼回復策として発案。加入者が自分の年金に関す