数多くのモダナイゼーション案件を見てきた筆者の経験から、実際に起こり得る問題や葛藤を架空の事件簿として解説する本連載。今回は、過去に脱メインフレームを断念して残存したレガシーシステムを抱える企業の事例を紹介する。 経済産業省が2018年に公表した「DXレポート」が指摘した「2025年の崖」が近づき、メインフレームメーカーが次々と事業撤退を発表している。いよいよ脱メインフレームが急務になってきた。 実際には過去にも脱メインフレームを検討したことがある企業は多い。しかしビジネスの継続性を優先すると、新たなビジネス価値を生み出しにくいモダナイゼーションは後回しにされがちだ。プロジェクトメンバーのモチベーション維持も難しい。 今回紹介するA社は、若い世代を中心としたプロジェクト体制をつくることで問題を乗り越えた。移行後の開発保守にはAI(人工知能)を活用し、未来に備えている。 非現実的な再構築より
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