1897年の分離派結成から1914年の第一次世界大戦勃発までのウィーンでは、グスタフ・クリムトやヨーゼフ・ホフマンらを中心に、新しい時代にふさわしい芸術・デザインのあり方が模索され、数多くの素晴らしい成果が生まれた。その中でもグラフィックの分野は、印刷技術の発達や雑誌メディアの隆盛を背景に、新しい芸術の動向を人々に伝え、社会に浸透させる重要な役割を担った。 本展では、京都国立近代美術館が2015年に収蔵した、世紀末ウィーンのグラフィック作品コレクションの全貌を紹介。「ウィーン分離派とクリムト」「新しいデザインの探求」「版画復興とグラフィックの刷新」「新しい生活へ」の4章に分けて、およそ300件で構成される。加えて、リヒャルト・ルクシュによる石膏彫像と貴重なアドルフ・ロースの家具一式も展示し、世紀末ウィーンの息吹と魅力を伝える。
![世紀末ウィーンのグラフィック(京都国立近代美術館)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/c1fd62d0bccca914e325cf5642612fd12e1db0ff/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fbt.imgix.net%2Fexhibition%2F3170%2Fmain%2F1544612580670_5390c69558878b5bc01305f65f5176ae.jpg%3Fauto%3Dformat%26fm%3Djpg%26w%3D1920%26h%3D1080%26fit%3Dmax%26v%3D20)