経済学に何ができるか - 文明社会の制度的枠組み (中公新書) 作者: 猪木武徳出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2012/10/24メディア: 新書購入: 4人 クリック: 43回この商品を含むブログ (32件) を見る 批判にさらされやすい経済学の意義と限界について、経済思想の碩学である著者がその考えるところを述べるとともに、種々のテーマごとに考えるべき視点を提示するという、簡潔にして広範な書である。著者の考えについては、はしがきと序章、終章とあとがきの中で繰り返しつつ述べられ、その間の章は、以下のようなよく話題にされるテーマごとに整理されている。 税と国債 中央銀行の責任 インフレーションの不安 不確実性と投資 貧困と失業の罠 なぜ所得格差が問題なのか 知識は公共財か 消費の外部性 中間組織の役割 分配の政義と交換の政義 ここでは、これらのテーマひとつひとつ取り上げることはせ