――ピケティ本ではない(念のため) 熟読完読。 お金とは何かという興味は、言葉とは何かという興味に似ている。身近なのに謎めいている。射程がきわめて広く、考え始めると妄想と興奮が尽きない。 ここ10年ほど、日本や世界の動向に絡んで経済学への関心が自分のなかで大きな渦を巻いてきた。それを学んでこなかった後悔とともに。 「景気って?」「インフレ・デフレって?」「マクロ経済って? =個人の財布と国の財布は仕組みが異なるの?」さらには「金融って? 」といった謎がその中心だ。これがわからないとどうしようもないだろうに、じつはわかっていなくて、いつももどかしい。 そしてこの本は、経済学の教科書というような本ではまったくないけれど、ともあれそうした興味を間違いなく射抜いてくれた。私としては、経済学の理解がようやく一歩だけ確かに進んだ感がある。ことし上半期の読書では最大の収穫か。 お金をめぐる日ごろのふるま
![★21世紀の貨幣論/フェリックス マーティン - 東京永久観光](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/0450d8cd80aaccc22a9e4956d608f1697cf0db6e/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimages-fe.ssl-images-amazon.com%2Fimages%2FI%2F51YpsO6MwCL._SL160_.jpg)