鳩山前首相を辞任に追い込むきっかけとなった沖縄の普天間飛行場移設問題が新たな展開を見せ始めた。米上院のレビン軍事委員長ら超党派の有力議員が辺野古移設案を「非現実的で実行不可能」と断じ、嘉手納基地への統合を検討するよう国防総省に提言したのだ。日米両政府は今のところ、「辺野古に移設する現行案を推進する」との姿勢を崩していない。両政府ははたして現行案を見直し、嘉手納統合案の検討を始めるのか。この問題を15年以上観察し続けてきたシーラ・スミス博士に聞いた。(聞き手/ジャーナリスト 矢部武) ――レビン軍事委員長らが提言した嘉手納統合案をどうみるか。 シーラ・スミス(Sheila A. Smith) 専門は日本の政治・外交、北東アジア安全保障、アジア太平洋の国際関係。現在、「中国、インドなど新興国パワーは米国や日本にとって挑戦か、新たな機会か」の研究プロジェクトを主査する。ボストン大学国際関係学部助
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