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ブックマーク / natrom.hatenablog.com (7)

  • なぜ丙午の年に乳児死亡率が高いのか - NATROMのブログ

    丙午(ひのえうま)の年に出生率が低下することはよく知られている。ウィキペディアの丙午の項によると、「この年に生まれた女性は気が強い」「一般庶民の間では、この年生まれの女性は気性が激しく、夫を尻に敷き、夫の命を縮める(男をい殺す)とされ」たとのことである。迷信ではあるが、迷信を信じている人が一定数いれば、迷信を信じていない親にも丙午の年の出産を避けるインセンティブが働く。最近では昭和41年つまり1966年が丙午であったが、その前後の年と比較して出生率が減った。 ここまでは別に不思議ではないのだが、丙午の年は、出生率が減っただけでなく、乳児死亡率が高かったのだ。私はこのことを基礎から学ぶ楽しい疫学というで知ったのだが、このには丙午の年に乳児死亡率が高い理由も同時に述べてあったので、考える暇がなかった。答えはこのエントリーの下の方に書いてあるので、クイズとして楽しみたい方は、途中までで読む

    なぜ丙午の年に乳児死亡率が高いのか - NATROMのブログ
  • 輸血拒否した両親・親権停止が男児の命を救った - NATROMのブログ

    10歳の少年が事故にあって救急病院に搬送されたものの、両親が熱心なエホバの証人であったため輸血を拒否し、最終的に少年が亡くなるという事件*1がかつてあった。十分に情報提供された成人が宗教上の理由で輸血を拒否する権利はあるし、また、子供がどのような医療を受けるかについては、原則として親権を持つものが選択・決定するというのもわかる。しかしながら、医学的にあるいは社会通念上、あまりにも常識から外れた決定を親が行った場合、社会が介入して子の生命を守るべきだ。今回、1歳の男児に対して輸血を拒否した両親の親権を一時停止することで輸血が行われた例が報道された。 ■即日審判で父母の親権停止 家裁、息子への治療拒否で(47NEWS) 東日で2008年夏、消化管内の大量出血で重体となった1歳男児への輸血を拒んだ両親について、親権を一時的に停止するよう求めた児童相談所(児相)の保全処分請求を家庭裁判所がわずか

    輸血拒否した両親・親権停止が男児の命を救った - NATROMのブログ
  • 国民皆保険制度がわりとうまくいっていた理由 - NATROMのブログ

    最近では医療崩壊などと言われているが、日の医療制度は高いコストパフォーマンスを誇っていた。いろんな要因があるけれども、その一つに国民皆保険制度があることは確かだ。読者の多くは被保険者として保険料を納め、病院を受診して自己負担分を払っているだろうが、医療従事者でないと、あまり保険者と医療機関の関係について馴染みがないと思う。レセプト審査などを中心に、簡単に国民皆保険制度を解説してみよう。図にするとこんな感じ。 国民皆保険制度 患者さんの立場からだと、「保険料を支払う代わりに、少ない自己負担(だいたいは3割)で診療を受けられる」という制度である。保険料ばかり支払って病院にはかからない元気な方にとっては損しているように見えるが、いざ病気になったときの「保険」である。これだけなら、民間保険でも同じ役割を果たせるのだが、民間が同じことをするとなると、利益を上げるために、医療費のかからない健康な人を

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  • オーリングテストが明らかにした身体に悪いものリスト - NATROMのブログ

    オーリングテスト(バイ・ディジタルO−リングテスト)をご存知だろうか。親指と人差し指をくっつけて"O"の形にし、その筋力の強弱で診断や薬の選択を行う謎の技術である。「日バイ・ディジタル オーリングテスト協会」のページ*1から引用しよう。 バイ・ディジタルO−リングテスト(BDORT)とは、筋の緊張(トーヌス)を利用して生体情報を感知する検査手技 である。BDORTはニューヨーク在住の日人医師大村恵昭博士が1977年頃くらいに考案した方法で、最初の論文が発表されたのが1981年で ある。 「生体そのものが極めて敏感なセンサーで、毒物を近づけたり、体に合わない薬剤を手に持たせたりすると、筋の緊張は低下し、逆に有効な薬剤では緊張が良好に保たれる」という原理に基づいている。 大村教授は、脳の血液循環と握力の関係を研究する過程でBDORTのヒントを発見した。高校生を対象に行われた実験により、脳の

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  • 患者の家族が病室で宴会してた - NATROMのブログ

    地方の中核病院で勤務していた頃のこと。ずいぶん前から意識のなかったあるご高齢の患者さんがいよいよ危ないため、病院に泊まりこんでいた。といっても、大往生といっていいくらいの年齢であり、ご家族も納得の上で、「蘇生処置はしない、自然に看取る」という方針で、することはあまりない。夜の9時ごろだったろうか、看護師に呼ばれて病室へ行った。すでに患者さんは個室に移っており、ご家族が15人ほどいた。部屋に入りきれず、部屋の外にあふれている。ここまでは別に珍しいことではない。 病室に入ると、見たことのないおっさんが「酸素の管が外れとる」と大声で言った。確かに鼻カニューレが外れている。テープ等で固定されているが、それでも外れることはある。別に大きな問題ではなく、看護師が戻せばいいだけの話だし、家族が戻したっていい。なぜわざわざ医師を呼ぶのか。おっさんは明らかに酔っ払っており、看護師は困惑顔。おそらく、おっさん

    患者の家族が病室で宴会してた - NATROMのブログ
  • 「癌が治った」という体験談はどこまで信頼できるか - NATROMのブログ

    ■ニセ科学を見抜く練習問題(世界医学気功学会の論文集から) では、前立腺癌・膀胱癌が気功によって治ったかのような体験談は、実は初めから癌ではなかったと思われることを示した。癌でなかったとしたら、「医師が癌だと告知したのはどういうことよ?」という疑問が生じるのはもっともなことである。大雑把に言って可能性は二通りある。 1. 医師が、実際には癌ではないのに癌だと誤診した。 2. 医師は癌だとは告知していないが、患者側が誤解した。 1.については説明不要だろう。医師もいろいろなので、中にはとんでもないヤブもいるかもしれない。しかし、今回のケースは2.である可能性が高いと考える。医師の説明不足もあるだろうし、患者側の理解力不足もあるだろうが、いずれにせよ、「体験談」を解釈するときには、「患者側は医師の説明を100%理解できているわけではない」という点に留意せねばならない。 通常、医師はよほど強い根

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  • 「死ぬこともある」と説明すべきか - NATROMの日記

    昨今、医師は十分な説明を行うことを期待されているが、一方でネガティブな情報については説明して欲しくないという意見もある。「福岡県医報」という雑誌に、「ジャーナリストからの風」というコラムがある。医療関係の取材を行ったマスコミ関係者が、医療従事者向けに書いたものだ。平成20年8月号、No.1386より、NHK福岡放送局の椿直人記者による「『医療は不確実』だとしても…」より引用する。 「ジャーナリストからの風」 3年前、当時4歳だった次男が、急性腸炎で緊急入院した。出張中だった私は、帰宅後すぐに見舞いに駆けつけ、担当医師の説明を聞いた。「点滴で数値を下げようとしているが、なかなか下がらない。最悪の場合、腹膜炎を起こして死亡することもある」。医師の説明に冷静さを失いそうになりながらも、原因を尋ねたところ、「原因よりも治療を優先する」とのことで、ますます不安が募ったのを覚えている。当時、面会時間が

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    helpline 2008/10/01
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