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2015年8月25日のブックマーク (3件)

  • 『文学の空気のあるところ』 荒川洋治著 評・高野ムツオ(俳人) : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

    言葉の質に迫る 情報を誰よりも早く、かつ多く送受信することが、この世を生き抜く手段と思い込み、誰もがあくせくしている。 しかし、対照的に、言葉の価値や働きは急速に失われつつあるのではないか。書はそんな言葉への得体の知れない不信感を払拭し、言葉来の姿を教えてくれる好著である。しかも、七つの講演の再録集だから、その現場に居合わせ、著者の肉声に直(じか)に接しているような臨場感があり、爽涼感も十分だ。 例えば、「高見順の時代をめぐって」では、昭和の作家、高見順は「文章でなく、文法で書いている」と語る。時間的な経緯や現実的な論理に従って積み重ねられ連ねられる言葉ではなく、言葉が組み替えられたり、対比されたりしてゆくうちに、言葉自身が新しい関係や世界を示すという書かれ方のことである。言葉によって作者自身が、自分の発見に至る。そこにこそ書くことの意味があり、言葉の価値があるという主張が込められて

    『文学の空気のあるところ』 荒川洋治著 評・高野ムツオ(俳人) : ライフ : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)
    hharunaga
    hharunaga 2015/08/25
    “例えば、…高見順は「文章でなく、文法で書いている」と語る。…言葉が組み替えられたり、対比されたりしてゆくうちに、言葉自身が新しい関係や世界を示すという書かれ方のことである”
  • 一つを極めれば、他は自ずと理解できる『習得への情熱―チェスから武術へ―:上達するための、僕の意識的学習法』 - HONZ

    一つを極めれば、他は自ずと理解できる『習得への情熱―チェスから武術へ―:上達するための、僕の意識的学習法』 趣味でも仕事でもいい。 長く一つのことを継続的に行なっていると、そこで覚えた技術、感覚、発想などがよく似た別の分野や、あるいはまったく異なる場面でも「応用」できることに気がついたことがないだろうか。 自分の例を出せば、長年レビューを書いてきた経験が、職であるWebプログラムの問題解決や、設計思想に影響を与え、逆にプログラムを学んだことがレビューで情報をどのように整理し、展開すべきなのかのヒントにもなることが何度もあった。これまではそうしたショートカットを「ラッキィ」という程度にしか捉えていなかったが、書を読むとそうした「ラッキィ」な状態を意図的に引き起こすことができるのだと理解できるようになった。 書『習得への情熱』は、かつて映画『ボビー・フィッシャーを探して』のモデルとなり、

    一つを極めれば、他は自ずと理解できる『習得への情熱―チェスから武術へ―:上達するための、僕の意識的学習法』 - HONZ
    hharunaga
    hharunaga 2015/08/25
    チェスと太極拳には何も共通点がないように思えたけど、「型で練習する」というところが共通しているのかも。
  • 交差する人生、行き交う物語/岸政彦×ヤンヨンヒ - SYNODOS

    他人を理解する糸口はディティールにあるのでは――はじめてのエッセイ集となる『断片的なものの社会学』を上梓した岸政彦氏と、「ディア・ピョンヤン」「かぞくのくに」などを手掛けた映画監督ヤンヨンヒ氏とのトークショーが行われた。その模様を抄録する。 (構成/山菜々子) ヤン 『断片的なものの社会学』読ませていただきました。路上のギター弾きのおじさんの話が出てきますよね。あそこまでしゃべるって、岸さんどんだけ聞くのうまいねん、って思いました。 岸 いやー、そんなことないです。あの人、だれにでもしゃべりますよ。 ヤン そんな感じはしますね(笑)。 岸 そもそも、ぼくのこと覚えてないんですよ。あのおっちゃん、通天閣のゲートの下でいまもやってます。名刺持っているんですけど、自分の名前の上の肩書に、相撲のフォントで「世界インターネット」って書いてある。 「これはなに?」って言ったら、「なんか、出てくるんや

    交差する人生、行き交う物語/岸政彦×ヤンヨンヒ - SYNODOS
    hharunaga
    hharunaga 2015/08/25
    “「わかるわかる」も、うざい。でも「違うねん」も排除です。で、(他人を理解するには)その間の、ディテールみたいなのをフックにしたらいいよね”