トップ > Chunichi/Tokyo Bookweb > 書評 > 記事一覧 > 記事 【書評】 ポピュリズムと「民意」の政治学 3・11以後の民主主義 木下ちがや 著 Tweet 2017年10月1日 ◆同質化に抗う運動に未来 [評者]田仲康博=国際基督教大教授 「ポピュリズム」という言葉には、どこかネガティブな響きがつきまとう。ヨーロッパで極右政党が台頭し、アメリカではトランプ政権が誕生して以降、それは概(おおむ)ね民主主義の衰退を表すキーワードとして使われてきた。そこにあるのは思考停止のままデマゴーグに付き従う無力な大衆のイメージだが、本書の新しさはもう一つの「ポピュリズム」に光をあてたことにある。 本書は、個々人の自発的な意思にもとづいた「直接行動的社会運動」としてポピュリズムを位置づける。著者によると、いま世界の各地で起きている運動は、既存の政治勢力や党派による動員ではなく、
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く