欧州の本気 EU(欧州連合)が、5月25日からGDPR(一般データ保護規制)の運用を開始する。 氏名、年齢、性別、住所はもちろん、顧客サービスデータ、位置データ、生体認証データなどは、すべて個人データと見なされ、その処理や移転に本人の同意が必要となり、人種や政治的・宗教的信条、遺伝データには、さらに厳しく制限が加えられる。 狙いは、個人情報を独占する巨大IT企業対策である。 頭文字を取ってGAFAと呼ばれる巨大プラットフォーマーのグーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン・ドット・コムの4社は、一瞬で世界を駆け抜けるデジタル情報化社会をリードしているが、彼らが利用者から取り上げた個人情報を、もう一度、個人に戻そうとするルールである。 利用者とGAFAは、物々交換の世界に生きている。利用者は個人情報を差し出す見返りに、地図や検索サービス、位置情報やアプリなどをタダで利用してきた。双方にメリ