寝ているとき、鼻づまりしている方を上にしていたら、上の方の鼻の通りはよくなったが、今度はもう片方がつまってしまったというような経験のある人は、大勢いることと思います。 しかし、これは錯覚なのです。寝る向きを変えたからといって、鼻づまりする側が変わるというようなことはないのです。 ふつうの健康な人でも、ネーサルサイクルといって、鼻の中の粘膜は約二時間ごとに交互に広がったり狭くなったりしています。それに伴って鼻腔も広くなったり、狭くなったりして、息の通りもよくなったり、悪くなったりしているのです。 このネーサルサイクルは眠っている間もつづいています。そのために、同じ向きで寝ていても、鼻づまりが起こったり、鼻の通りがよくなったりしているのです。 つまった方の鼻を上に向けてしばらくたったら、そちらの鼻が通ったというのも、ネーサルサイクルが、ちょうどそちら側の鼻腔が広がるときに当たっていたということ