太平洋戦争での学徒出陣からこの秋で70年となり、NHKが、全国の大学などを対象にアンケート調査を行ったところ、半数が、徴兵された学生の数を把握できていないことが分かりました。 回答を集計した結果、約4万人が徴兵され、犠牲者は約4000人に上っていますが、実際にはこれを上回るとみられ、70年たった今も実態把握が進んでいない現状が浮かび上がりました。 社会部の松本成至記者と関根尚哉記者、首都圏放送センターの中本史記者が解説します。 学徒出陣・全容示す記録なく 太平洋戦争で、大学生らが、学業の志半ばで戦地に赴いた学徒出陣では、戦況が悪化するなか、ちょうど70年前の昭和18年9月に文系学生の徴兵猶予が取り消され、順次、徴兵されました。 学徒出陣については、大学を所管する文部科学省や、旧軍人・軍属の記録を管理する厚生労働省、それに、戦史を研究している防衛省にも、全体の人数が分かる記録は残されてい