「貞操帯(チャスティティベルト)」という単語をご存知の読者諸氏は、あの特定のフォルムを思い浮かべることができるだろう。 だが、そんなものは歴史上存在しなかった! なのになぜまことしやかに語り継がれているのか──と憤る歴史学者が、その「神話化」プロセスを真面目に解明する。日本の「江戸しぐさ」道徳問題にも光を当ててくれるかもしれない!? 膣と誘惑を隔てる鉄の下着 「貞操帯」は数多くの映画に登場する。その他さまざまなメディアでもひろく言及されている。「チャスティティベルト」という名前のバンドまである。それらのおかげで、「貞操帯」の具体的なイメージを思い浮かべることができるだろう。 デビット・リューベンは、その著作『愛の知恵330──ストレートでショッキングな本』(金子三郎 訳、池田書店、1971年)のなかで、貞操帯を「武装ビキニ」、より具体的に「膣と誘惑を隔てる1インチの鉄板パンツで、排尿できる
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