兄の家に恋人といった。 甥の誕生日だったからだ。 成長した顔をみたら小さい頃の兄にそっくりだった。 厩戸皇子顔の美男子だ。 バッキンガム・バックブリーカーの模擬をするなどして適当にあやした。 実父母も来ていて、ルイボステーを囲いしばし談笑した。 父の突起乳首や頭皮露出についての話題がピークアウトだった。 みな楽しそうでよかった。 帰途。電車。 恋人と互いの挙動について感想戦を繰り広げていた。 その中で驚愕の質問を投げかけられた。 「なぜ、あなたはずっと勃起していたの?」 寝耳に永久凍土が落ちてきたような衝撃だった。 「ぼくが、勃起? ハハン、冗談」 恋人はこちらがとぼけていると思ったようで、不快感をあらわにする。 「リトル・タニグチは、私のバッドボデーにご不満のようで」 どうやら恋人は私が義姉、実父に欲情したと誤解しているようだ。 違う。断じて違う。欲情どころか勃起もしていない。 そもそも