ITを無視しては企業は成長できない――。2015年の今、この言葉に異を唱える人はいないだろう。スマートフォンの普及により膨大なデータが日々生み出され、それを分析するIT基盤の値段も劇的に下がった。あらゆる企業が、ビッグデータの活用と向き合わざるを得ない時代になった。 野村総合研究所の鈴木良介氏は「ワーキンググループ」「プライバシー」「ROI(投資対効果)」という3つの単語が登場したら、その企業のビッグデータ活用に黄信号が灯ると説く。日本企業のデータ活用はどのような壁に直面しているのか、話を聞いた。 (聞き手は小笠原 啓) IT業界に「ビッグデータ」という言葉が登場したのは、2010年頃だったと思います。この5年で、日本企業のデータ活用はどのように変わったのでしょうか。 鈴木:かなり積極的になってきたと思います。生み出されるデータ量が増え、それを集めて分析するコストが下がってきました。「デー
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