印刷 関連トピックス富士通来年5月末までに生産部門が国内外に移管する富士通テンの神戸工場=神戸市兵庫区、同社提供 カーナビ大手の富士通テンは20日、神戸市にある本社工場を来年5月末にも閉じ、生産の多くを中国に移す方針を明らかにした。「超円高」の定着で国内に軸足を置いたものづくりは限界に近いと判断した。輸出産業を中心にこうした海外シフトが加速しそうだ。 同社はカーナビ製造で国内3位(金額ベース、同社推定)。主力の本社工場は、カーナビや自動車用スピーカーの組み立てを担い、正規・非正規合わせて約550人が働く。来年3〜5月末にかけて、生産機能を中国・無錫と栃木県小山市の工場に移す。相当程度が無錫に移るとみられる。研究・開発や試作の機能は神戸に残すという。 工場再編の狙いは「海外生産比率を上げる」(広報)ため。自動車市場の成長が見込まれる新興国へのカーナビ輸出は、1ドル=70円台後半では「海