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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/ikedanobuo (67)

  • ネット規制よりもユーザーによる制裁を - 池田信夫 blog

    ネット規制法案は、さいわい警察が介入しない形に収まったようだ。民主党の良識に感謝したい。他方、finalvent氏も指摘するように、ブログの「死ね」というコメントを苦にして女子高生が自殺するという事件が起きた。私も「死ねばいいのに」というタグを執拗につけてくるbuyobuyoと名乗る変質者がいるので、はてなに抗議したところ、「来の意味から申しますと好ましい表現ではありませんが、実際には、慣用句的に使われている場合も多くみられる」ので何の対応もしないという回答が来た。しかしbuyobuyoはその後も同様のコメントを繰り返し、12/8にはこういう自称「厳しい」連中には激しい殺意が沸く。と殺人の意図を表明するコメントがあったので、近藤淳也社長に抗議し、「せめてdiggのような評価システムで非常識なコメントを隠すなど改善できないのか」と質問したところ、弊社による削除要請等ではなく、ユーザーの力を

  • インフレ目標の失敗 - 池田信夫 blog

    スティグリッツによれば、現在の「新型スタグフレーション」に対応するには、各国で採用されているインフレ目標をやめるべきだという。(via Greg Mankiw's Blog) いま世界的に起こっているインフレはマネタリーな現象ではなく、天然資源の価格上昇というリアルな要因が各国に「輸出」されたグローバルな現象であり、一国の金融政策ではコントロールできない。中国のインフレは8%、ベトナムは18%を超えている。これを金利の引き上げで2%程度に抑制することは不可能であり、暴力的な金融引き締めを行なえば、不況がさらに深刻化するだけだ。 グリーンスパン時代にアメリカ経済が安定していたのは、彼の巧みな金融政策のおかげではなく、中国などからの輸入デフレによって物価が安定していたからだ。いま起こっているのは逆に、資源コストの上昇による輸入インフレなので、金利を上げても止まらない。必要なのは、先進国も途

  • 「食糧サミット」で農産物自由化を - 池田信夫 blog

    洞爺湖サミットの目玉として、政府は途上国に対して100億円の糧支援を行なうことを決めた。このバラマキは、かつて沖縄サミットで世界の笑いものになった「IT支援」の二の舞になるだろう。朝日新聞は「糧暴発」なるシリーズで「投機マネーが糧不足につけこんで価格を吊り上げている」というキャンペーンを張っているが、下の図をみればわかるように、価格が急騰している米でもここ30年で生産量は倍増しており、絶対的な糧不足は存在しない。もし投資ファンドが糧を過大に買い占めているとすれば、いずれ損を出すだろう。 問題は「新興国の需要増」でも「投機マネー」でもない。昨年タイ、インドネシア、カンボジアなどの穀物輸出国の気候が不順だったため、彼らが輸出規制を行なって需給バランスが崩れたことがきっかけだ。それにアメリカの愚かなバイオエタノール増産計画が拍車をかけた。これに対応すると称して、EUでは農業所得の34

  • 日本のウェブが中国に抜かれる日 - 池田信夫 blog

    中国のインターネット人口は世界一になったが、そのうち質でも日を抜くだろう。ソフトバンクが資参加したオークパシフィックのSNS「校内網」は、ご覧のとおりFacebookのクローンである。プロフィールも実名・写真入りで公開するのが原則。会員はすでに2200万人と、mixiを抜いた。 中国語だけなので広がりは限られ、当局の検閲があるので内容にも制約があり、(おそらく検閲サーバを通るため)アクセスが非常に遅い。しかし言論統制のきびしい中国でさえ、実名でネットワークが構築されているのは注目すべき現象だ。ASCII.jpにも書いたように、今後Web3.0ともいうべき真のセマンティック・ウェブができるとすれば、それはグーグルのようなページのリンクからFacebookのような人のリンクになると予想されるからだ。 Facebookでは"FREE TIBET"というグループが95000人のメンバーを集

  • 世界一優秀な日本のテレビ局 - 池田信夫 blog

    マスメディアが「第四の権力」だとはよくいわれることだが、舛添要一氏によれば、派閥の崩壊した自民党では「メディアが最大派閥になった」という。与野党のねじれで官僚機構の調整機能が麻痺してしまった現状では、「大連立」騒動を読売新聞が仕掛けたように、メディアが権力の空白を埋める第一権力になったのかもしれない。 きょうの「サイバーリバタリアン」で取り上げた電波の話は、先週のICPFシンポジウムで話した内容だが、そのあと、ある無線の専門家に「池田さんの言うことは、技術的には正しい。しかし、あなたの理屈はアメリカでは通るかもしれないが、日では無理だ」といわれた。彼は、この話は「最初からVHF帯は放送業界が取り、UHF帯は通信業界に60MHz空けるという結論が決まっており、『懇談会』はその結論に誘導するセレモニーにすぎない」という。UHF帯(710〜770MHz)を空けるのは「アナアナ変換に携帯業者の

  • 株式会社の本質 - 池田信夫 blog

    経産省には株式会社の意味も知らない人がいるようなので、ちょっと前のだが紹介しておこう。著者の一人は、今はEconomist誌の編集長。書は、資主義のコアとしての株式会社の歴史を紹介したものだ。 会社とか営利事業体という概念は古来からあったが、多くは家族経営のような共同体的なものだった。しかし投資の規模やリスクが大きくなると、縁故に頼った資金調達では限界がある。特に16世紀後半から始まった「大航海時代」(植民地時代)には、香辛料などを求めて東方に航海するプロジェクトは「今日でいえば宇宙探査に投資するのと同じぐらいリスクが高かった」(p.40)。 そこでオランダやイギリスの「東インド会社」などの大規模な植民地事業では、収益の権利を株式として細分化し、多くの投資家にリスクを分散する方式がとられた。このときの最大のイノベーションは、有限責任という考え方だ。家族経営やパートナー制は無限責任

  • マイクロソフトの高い買い物 - 池田信夫 blog

    きのうヤフーとグーグルの(間接的な)関係者と話したら、当然のことながら、今度の買収の話題が出たが、みんな一様に否定的だった。クビになったテリー・セメルのおかげでぐちゃぐちゃになったヤフーを、また62%ものプレミアムで(借金までして)買おうって、ビル・ゲイツはどうかしたんじゃないの? 古川享氏もいっているように、孫正義氏がヤフーのスタートアップの際、ゲイツに相談したとき買っていれば、数百万ドルですんだのに・・・ NYタイムズの社説まで、「この買収はどうせ失敗するから、規制当局はほっておけ」と冷たい。経済学的に考えると、MSの戦略は一時代古い。製造業なら、物的資産の所有権によって被買収企業をコントロールできるが、ネット企業の不可欠資産は物的な工場ではないからだ。たとえば、かつて世界最大級の広告代理店だったサーチ&サーチが1995年に創立者のサーチ兄弟を追い出したとき、彼らが仲間を引き連れて新し