オイルヒーター(写真右)は、機器内部に充てんした難燃性油を電熱器で熱し、フィンから熱を放射して部屋を暖める。イタリア・デロンギ社の製品が知られている 調査員Bが、実家からオイルヒーターを譲り受けた。「そろそろ暖房が欠かせない時期。使うべきか迷っている」と打ち明ける。 これを聞いた国際連合大学の安井至副学長は、「オイルヒーターは憧れの暖房器具として人気があるようだ。手ごろな価格の製品が量販店で売られるようになったので、購入を検討している人も多かろう」と言い、議論の題材に選んだ。 オイルヒーターは欧州で好まれる暖房器具で、日本でも愛用者が増えている。放射熱で部屋を暖める方式で、日だまりにいるような柔らかな暖かさが得られる。ガスや灯油を燃さないのでこまめな換気が不要で、運転音も静か。寒さに弱い高齢者宅などで、就寝中の暖房に使われることも多い。ヒーターの表面に触れてもやけどしにくく、乳幼児がいる家
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