JR日田彦山線の福岡県と大分県にまたがる不通区間がバス高速輸送システム(BRT)に転換することが決まり、福岡県東峰村では全体の区間の線路跡にバスだけが走れる専用道を敷く。しかし、東峰村は高齢者の割合が高く、鉄道時代に駅へのアクセスの悪さが敬遠されていただけに、住民からは「鉄道と同じルートでは使い勝手が悪い」との不満も漏れる。 東峰村は今年6月末時点で65歳以上の高齢化率が44・2%と、全国平均の27・61%(平成31年元日時点)を大きく上回る。村内の大行司駅にたどり着くには77段の階段を上る必要があり、高齢者らにとって負担だ。 村内に住む和田絹代さん(81)は、バスが専用道の代わりに一般道を通り、途中の停留所を増やすなど「小まめに乗り降りできた方が便利だと思う」と話す。 19年に廃止された茨城県内の旧鹿島鉄道の線路跡には専用道が敷かれ、22年からBRTが走っているものの利用者数は振るわない