飛騨市図書館(岐阜県同市古川町本町)は、4月から業務を大幅に縮小し、新刊の受け入れや書籍の特集コーナーをやめる。非正規の司書3人が3月末で辞め、サービスを継続できなくなるため。図書館司書は高い専門性が求められるが、非正規で採用され雇用が不安定な例が少なくない。西倉幸子館長(38)は「せっかく司書が育っても雇用が安定せず、ついにサービスに響いてしまった」と話す。 同館は古川町唯一の図書館で、約8万冊を所蔵する。2016年公開の人気アニメ映画「君の名は。」に登場する図書館のモデルでもあり、近年は写真撮影スポットとしても親しまれている。毎月新刊約300冊を選んで購入しているほか、昨年は性的少数者(LGBT)関連書籍の特集コーナーを設けて話題を呼んだ。 ところが3月末で司書3人が退職し、4月から司書の体制は西倉館長と非正規の1人になる。同館は今年に入ってから司書3人を募集しているが、いまだに十分な