カルロス・スリム・エルー[注釈 1](Carlos Slim Helú, 1940年1月28日 - )は、メキシコの実業家・慈善家。 所有するコングロマリットのグルポ・カルソ経由で何百もの企業に関与している[1]。テルメックス・テルセル (Telcel) ・アメリカ・モービル (América Móvil) を所有し、ラテンアメリカの通信産業に多大な影響を持つ[注釈 2]。 カルロス・スリムは1940年、メキシコシティにてレバノンから移住したキリスト教マロン派(マロン典礼カトリック教会)信者の両親の下に生まれる[2][3]。カルロスの父フリアン・スリム・ハッダードは1902年、14歳の時にメキシコに移住した[2]。当時オスマン帝国による徴兵から逃れるため、子供を海外に移住させることは珍しいことではなく、フリアンの4人の兄も先に移住していた[4]。少年期より数字への興味が強く、わずか12歳で