無罪が確定した窃盗事件の公判で虚偽の証言をしたとして、当時の長野県警塩尻署刑事課の警部(41)、警部補(46)、巡査部長(34)の3人が偽証容疑で書類送検された事件で、長野地検は14日、3人を不起訴(起訴猶予)とした。 偽証事件を巡っては、防犯カメラの映像を提供したコインランドリー運営会社の男性社員に対し、3人が口裏合わせを求め、この社員はその後、検察側の証人として公判に出廷した。運営会社の男性社長(64)は「捜査に協力した社員が偽証に巻き込まれかねなかったことを、真剣に受け止めていないのではないか」と長野地検の判断に憤った。 塩尻市のコインランドリーで女性の下着が盗まれたのは2012年2月12日。巡査部長は翌日、コインランドリー運営会社を訪れ、犯人とされる人物が映った防犯カメラの映像をCD―Rに記録した。巡査部長は証拠品として保管管理するのは手間がかかると考え、書類上は運営会社に返却した